「週末の逢瀬」 ゆるく落下していく 日曜の午後 気だるいというには重々しい 重厚な光を避けて 暗幕をひく舞台の上で 私と貴方の戯れは続くのだ 切情の殺意 熱情の失意 憐れみの接吻だけは避けたいところだ 「奇妙な果実」を聞きながら貴方は笑む 囚われたのは私だと言うのならば 貴方の足枷は誰がではつけたのだろう 日常はこうして美しく消滅していく 幾ばくかの情を分け与えてから ゆるく落下していく 日曜の褥へ
「週末の逢瀬」