詩篇「 ゆめ 」

ゆめ
愚かしいほどに切望する
肌、に似た
ぬくもりを寝具に求めて
つかの間の眠りをむさぼる
短い眠り
一瞬の深み
見てはいけない
ゆめ
たとえるなら
現実と錯綜する
謝肉祭
踊り狂うとりどりの蝶
揺らめいては
また戻って
落ちてゆく
理想の
終幕
ああ
安らかであることを
ただそれだけを求めるために
閉ざした目と心で
切望する
ゆめのない
眠りを。

1998/08/28
2003/08/13改

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